阿寒国立公園の旅

2004 10/31作成


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道東なのに一泊二日

仕事が忙しくて出かけられないと言っていると、いつまでたってもどこにもいけないので、海外出張でたまったマイルを吐き出して、一泊二日で阿寒国立公園を巡ってきました。紅葉の盛りは過ぎ、氷点下の朝を迎える羽目になりましたが、台風22号と23号のはざ間の、好天に恵まれた良いタイミングで旅行ができました。宿泊地は阿寒湖温泉です。


帯広へ

道東へのアクセスは釧路・女満別空港が定番ですが、「国内の空港を全部利用してみる」という妙な目標を立ててしまったので、釧路は袋に利用して、往路は帯広へ降りることにしました。天気に恵まれ、視界はばっちりのフライトです。北アルプスの山々を過ぎ、仁科三湖・信濃川を目で追いながら長岡の街を確認。中越地震で新幹線が脱線したあたりの高架も見えていました。山形盆地を見下ろし・仙台平野を遠く見ながら北上山地を横切り太平洋へ、その先は雲で見えませんでしたが、牧場が一面に広がる十勝平野の空港へ着陸。

帯広空港
帯広駅
特急「とかち」
快速「銀河」
普通列車

空港バスで帯広へ向かうのですが、体調が絶不調で、腹痛に耐えながら北海道の景色を眺める羽目になりました。鉄道はなくなってしまいましたが、かつてブームになった愛国−幸福の両駅は観光スポットとして整備されているようです。空港発のバスは幸福駅(跡)を通ります。空港以外では乗車扱いをしないはずなので、幸福駅バス停で降りられますが、そこから帯広方面行きに乗車ができかどうかは未確認です。(一旦空港へ戻って、また帯広行きバスに乗るなら問題なさそうですが。)今回は立ち寄ってませんが、帯広駅の観光案内所に愛国・幸福駅関係のパンフレットがありました。


帯広−大楽毛

帯広駅は、高架になった後一度特急で通っているのですが、利用するのは初めてです。2つのホームそれぞれが別の改札を通らないといけないので、入場券一枚買って両方のホームを行き来できないような気がするのですが、実際のところどうなのでしょうか。最近は2時間という時間制限がつきましたが、一回改札を出てしまうとそれは一回とカウントされ、当然自動改札では集札されてしまうのでは。誰かご存知でしたら教えてください。なお、九州は宮崎の駅も高架化されたときにこの構造になっています。

改札をちょっと早めに入って、特急「とかち」、「おおぞら」の発着と、ちほく高原鉄道直通の普通列車を見送り、釧路行き普通列車で大楽毛に向かいます。大楽毛は釧路市の西方にある駅ですが、釧路発阿寒湖行きのバスがこの駅を通るので、釧路まで行かずに大楽毛で下車することにしました。ディーゼルカーの2両編成ですが、ワンマン運転のため、乗客はすぐ降りられる一両目に集まっており、2両めは貸しきり状態でした。鈍行なので各駅の周りの様子がよく確認できます。(厳密には一駅通過してますが)。幹線でも、各町村の中心街から外れた小駅の周りは数件の民家があるだけの寂しいところです。一方、中心街にはコンビニの看板がちらほら見られ、集落の淘汰が進んでいるのかもしれません。

幕別で上りの「おおぞら」と交換したので、通過の動画が撮れました。

湿原と言うと釧路湿原が有名ですが、音別の先で馬主来沼の脇の湿原らしきところを通っています。太平洋が見えて来るとともに夕日が沈み、夕闇が迫ってきます。釧路空港に降りる飛行機と道路を行く車の明かりしか見えなくなって大楽毛着。

車両走行動画


大楽毛−阿寒湖温泉

50分の待ち時間に、夕食を大楽毛駅舎内の食堂で済ませる予定が臨時休業。国道の反対側にコンビニで、あんパンを買い空腹をしのぎます。バス停は国道沿いですが、50分も外に立っているのも寒いので寂しく駅で待ちます。窓口が閉じられた無人駅で、釧路市役所の窓口が対角の位置にありました。時間が迫ってきて、バス停で待ちますが、いろいろな方面へ向かうバスが発着します。どれも10分くらい遅れてきます。かといって、目当てのバスだけ定刻に来ても困るので、寒いですが、バス停で待ちます。片側2車線の国道はひっきりなしに車が通り、鉄道の閑散とした様子からは伺えない一面です。数台のバスをやり過ごして、やっと阿寒湖温泉行きのバスが来ました。

大楽毛の市外を外れると、街路灯以外は闇の中です。釧路空港と阿寒町市街以外はひたすら闇ですが、すれ違う車は思ったより多く、まだまだ生活時間帯であることが認識できます。「26線」「17号」という道路の名前を示す数字ベースの名前のバス停が連続します。おそらく人家は無いか、かなり遠くにあることが想像できます。エンジン音が変わって、上り坂を登り切ると、阿寒湖バスターミナルにつきました。

最近増えてますが、バスの運転手は女性でした。


阿寒湖温泉

宿は、「桐」という民宿です。(阿寒湖の湖岸はホテルが林立しており、部屋からレイクビューを楽しみたい方はそちらに宿泊しなければなりません。)素泊まり3500円とお手軽価格です。バスターミナルから徒歩十分ですが、温泉街から一本山側の国道沿いは人通りもなく建物も少なく、熊の出没が各地で騒がれていただけに早足で歩きます。少しでも早く灯かりにたどり着きたくて、ホテルのロビーを裏から表へ通り抜けてしまいました。温泉街は人通りも多く、土産物・食堂はほとんど開いていました。時刻は19:40です。その一軒が目指す宿で、木彫り民芸品が並んだ店先の奥に民宿の暖簾があります。

食事をしたいのですがまたまた胃腸の調子が悪く食欲がありません。温泉街を悩みながら徘徊し、観光船の桟橋を確認。近くのスーパーでパンと「夕張メロンの缶ジュース:210円」を買い、とりあえずまず、宿に戻って温泉に入りました。一人ならゆったり入れる大きさの湯船でした。気温が下がってきていますので、出かけるのはあきらめました。

観光船
温泉街
雄阿寒岳
雌阿寒岳と阿寒富士
湖岸の紅葉
巨大まりも
アイヌコタン

観光船航行シーン動画

観光船上から撮影した動画


翌朝、なんと朝6:00の観光船に乗ります。朝食前に乗れる早朝便です。運行は10月末までです。気温は氷点下まで下がった朝ですが、私も出発が8:00なのでこの便に乗ります。チケットを買って待つうちに雄阿寒岳の脇から朝日が昇ってきました。乗客は40人ほどです。通常85分の所要時間が1時間に切り詰められているので、マリモ観察センターまでの往復で、湖の東部までは行きません。マリモ観察センターは野生のマリモを観光シーズンだけ移して観光用に飼育しているもので、従来、観光船が阿寒湖北部のマリモの生息地まで入り込んで直に船底の窓越しに見ていたのを止め、生息地に近い小島に観光用の施設を建てたものです。


阿寒湖−屈斜路湖

「阿寒湖周遊バス」という定期観光バスで、屈斜路湖、硫黄岳、摩周湖、釧路湿原を巡ります。

各ホテルの前で客を集めてからバスターミナル発8:00なので、ちょうど宿の前にある大きな「エメラルド」というホテルで乗ることを営業所に伝えました。日曜の朝で、通りは観光バスがぎっしり並んでしまい、バスに見つけてもらえるのかどうか不安でした。やがてそれらしきバスがやってきて、ガイド嬢が私の名前を呼び無事に乗車。その後も各ホテルのフロントにいちいち乗客の有無を確認していたようですが、フロントに確認しているだけなので、私のようにたまたま有名ホテルから乗車しようと思っている場合は、やはりしっかりホテルの前で待っていないとおいていかれるかも知れません。

貸しきり状態のバスは、バスターミナルでもう一人を乗せ、客二人、乗務員二人のバスは、峠を越えて屈斜路湖へ向かいます。とちゅう、阿寒湖の東の小さな2つの沼を見られる双湖台を車窓から眺め、屈斜路湖から流れ出してすぐの釧路川を渡り、湖岸の砂を掘ると温泉が出てくるという「砂湯」というスポットに着きます。風が強く波がかかって、柔らかい所はほれないので、自分で掘るのはあきらめましたが、すでに掘って枠で囲ってある湯溜まりは暖かでした。
屈斜路湖


硫黄岳・摩周湖・釧路湿原

川湯温泉で、乗客一人を乗せて、バスは硫黄岳に着きます。

箱根の大涌谷のように、蒸気と硫黄が噴出しています。植物が生えないので、岩盤むき出しの白い山です。噴出孔にかなり近づく事ができ、その蒸気で蒸したゆで卵を売っています。周りはハイマツが一面に生えています。本州のハイマツは高山の風の強いところでしか生えないので、いかにも強風になびいたような枝振りですが、こちらでは風はたいしたことはないらしく、単に平らに低く成長した松になっています。
硫黄岳ハイマツ

硫黄岳蒸気動画

バスは、阿寒湖の外輪山を上っていきます。硫黄山・屈斜路湖が谷の反対側に見えています。第三展望台を過ぎ、摩周湖が霧に覆われるのは春から夏にかけてだそうで、秋は多少見える確立が高いそうですが、それでも全貌が見えるのはめずらしいそうです。今回は運良く全体が見えたのですが、ガイドさん曰く70点だそうで、湖面とその向こう側の緑が青くかすんでいるのが減点だそうです。
摩周湖

食事休憩の後、丹頂鶴の餌付けのエピソードなどを聞きながら、ひたすら南下し、釧路湿原を北斗展望台から眺めます。釧網本線で湿原の縁を列車で通過したことがありますが、高台から全体を見渡すのは初めてです。釧網本線とは湿原に対して反対側の位置になります。単に一面の枯れ草原がある様に見えるだけですが、その広さは展望台からのほうが良くわかります。
釧路湿原


エピローグ

観光バスは釧路空港にも立ち寄るのでここで下車します。この後バスは釧路市内の市場に寄り、もう一回空港に寄った後、阿寒湖へ戻ります。ほかの2人の客は、一人は釧路市内からの帰りに釧路空港で降り、川湯から乗った一人が、阿寒湖まで行きます。3人しかいませんが、3様の利用の仕方をしてます。もちろん料金は、それぞれ異なります。

釧路空港

釧路空港からの帰途も地上がよく見えました。往路よりは若干南のルートを飛んでいたようです。


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